今回、回答するのは主人公君です。
「いちゃいちゃバトン」
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「あ、そうだ。なあなあエイト、いいものやるよ」
「いらない」
「見もしないで断るなっつの」
「知ってるか? 赤い服を着た男から物をもらった人間は不幸になるという伝説を」
「それ今お前が作った伝説だろ」
「たった今、この瞬間から始まる伝説だ」
「……ホント、相変わらずだなあ。ま、いいや。置いていくから後で見ろよ」
「そう言われると、今見ておきたくなるんだよな」
「お前って奴は……。そんなことだと、そのうちお姫様にも愛想つかされるぞ」
「おかまいなく。俺達はそれなりにラブラブですよ」
「言ったな。なら、お前、絶対そのアンケートに回答しろよ」
「アンケート、ねえ……。って、何でお前がこんなの持ってるんだよ」
「ああ、トラペッタで渡されたのを忘れてた」
「で、俺にくれるわけ?」
「オレじゃ、こんなの回答しようがねーからなー」
「そろそろ特定の相手を作ろうとか、思ったりしないのか?」
「オレのことよりお前だろ。特定の相手がいるんだから、“ノーコメント”で通そうなんて
するんじゃねえぞ。きちんと回答しろよな」
「何で俺が」
「いいじゃねーの。暇つぶしにでもやってみろって」
「えー、何か、かっ飛んだ質問ばっかりじゃないか」
「ま、頑張りな。こっちの用紙に回答を書いて、指定の窓口へ送ればいいみたいだぜ」
「めんどくさいなあ」
「そう言うなって。余興余興。んじゃ、オレ行くわ」
「……結局、あいつ何しに来たんだっけ」
慢性的に主姫渇望症なり。
自分で書こうとしても、なかなかラブいネタが浮かばず。
なので、我が萌え神サイトからまるっとするっとパクってきました。
「いちゃいちゃバトン」
回答するのは、彼女です。
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「あら、それは何ですか、ゼシカさん?」
「アンケートだって。トラペッタで渡されたのを忘れてたわ」
「……どうして、捨てようとなさるの」
「わたしには関係ないから。手渡されたのを受け取っただけだし」
「駄目ですよ。受け取ったのなら、きちんと回答してさしあげなきゃ」
「でも、わたしじゃ、こんなの回答しようがないしねー」
「いったい何のアンケートですか?」
「これは……って、そうだ、ミーティア姫にあげるわ」
「え。いいんですか?」
「うん。ミーティア姫なら回答しようがあるんじゃないかな」
「わぁ……そう言われると、何だかわくわくしちゃいますね」
「はい、どうぞ。こっちの用紙に回答を書いて、指定の窓口へ送ればいいみたいよ」
「ありがとうございます。頑張って回答しますね! エイトにも教えてあげようっと」
「う、エイトには内緒にしておいた方がいいかも」
「どうして?」
「んー。……何となく?」
「それなら、わたしひとりで回答することにします」
「ああ、その方がいいわ。じゃ、わたしはこれで」
「アンケートの回答なんて初めて。全部きちんと答えられるかしら」