休みの日には、入院している祖父母の所へ様子を見に行きます。
二人は別々に入院していて、場所も北と南にきっぱり分かれているので、一日がかりの
お見舞いになります。(一日で全部済まさないと、私の休みって限られてるからね)
呼吸器から絶えず大きな異音をたてている祖母や、やせ細るばかりの祖父を見ていると、
そろそろ用意しなきゃいかんかなぁ、と当然のことだけれども、ずっと敬遠してきた
喪服のことを考えてしまいました。
過去に二度、ひとの死を経験しましたが、あの頃の自分は喪服なんてまだ必要じゃない
くらいのお子ちゃまでした。
この年になると(じーちゃんばーちゃんのこと以外にも)、必要だよなぁ、と。
で、気付いたら店に居た。
いやいやいや、今日は見るだけやって、見るだけ! とか思いつつ、しっかり選んでる
自分。
やー、喪服って可愛いデザインのもの、結構あるのですねえ。知らんかった。
スカートはタイトの方が似合うかも、とか、やっぱ喪服は高モノ買わんとなぁ、とか
しっかり品定めしちゃったり。
で、気付いたら試着してた。
しかも似合っちゃったんだなぁ、これが。自分ではっきり言うけど。
嬉しくなって、店員さんに見せびらかそうとそのまま試着室出たら、お客のおばちゃん
三人衆に「いやー、可愛いねえ」とか「よお似合うてはるわぁ」とか「若い子はええねえ」
とか、なんかめちゃめちゃ誉められて。
で、気付いたら買っちゃってた。お揃いでバッグも。
ははは予想外の出費だよ。
カードをもたない私はいつもにこにこ現金払いだよ。
諭吉っちゃんばんばん飛んでっちゃったー。
おかげで祖父のオムツもやっすいのんしか買われへんかったよ。すまんなじーちゃん。
どうかこの服を着ることになるのは、遠い未来でありますように。